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執筆者:T.柴田

第7回:電力の自由化について(T.柴田)

今年の4月1日に電力の小売が完全自由化になりました。マスコミや小売事業に参入する各社のTVCM等で大々的に喧伝され、多くの人が認識することになったのではないかと思います。しかし自由化は今回に限ったわけではなく、発電事業は既に1995年に自由化されています。決して目新しいものではありません。
色々な段階を経て拡大し、今回は小規模需要家(50kW以下)や家庭向けの「小口の小売市場が自由化」されたというものです。

自由化というと、1985年に電電公社(国内)と国際電電(海外向け)の二社独占状態が開放された通信自由化が思い浮かぶのではないかと思います。通信自由化では異業種から新規参入が相次ぎ、目覚しい技術革新が起こり、新しい商品・サービスが数多く生まれました。現在ユーザは様々な形でその恩恵を享受しています。固定電話だけしかない時代から携帯の時代になり、通信に払っている金額は増えてはいますが、通信の基本単位であるビット当たりの料金は劇的に低くなっています。サービスやコンテンツは百花繚乱。好きなときに好きな映像や音楽を、フェアな料金で楽しめるようになりました。これぞ自由化の効果と言えます。

さて、電力の自由化はどうでしょうか。自由競争で次から次へと発売される「様々な色や形や動きをした電気」を、「大幅に安くなった料金」でどこでも利用できるということには残念ながらなりません。皆さんが日常使っている電気は、火力、原子力、再生可能エネルギー(太陽光・風力)を問わず、どれで発電されても商品としての電力は全く同じです。まさに無色・無味無臭で、商品性の違いはありません。原子力発電がほぼゼロの今日、発電源は火力が殆どで電源構成変化も遅い状況では、発電コストは燃料費が大方を決めま
す。生産(発電)と消費も一対一で拡大コピーもできない(むしろ減衰する)ため、情報のように一粒で何度でもおいしいという訳にはいきません。このようなことから電力料金の低下には限界があるといえます。
「競争原理により電力料金が下がる」と喧伝されている向きがありますが、自由化先行した諸外国では、むしろ上がっている国のほうが多いです。小口の小売市場が開いたばかりの今は、当面は安値競争もあると思います。しかし、自由化市場ではそれぞれの参加者が自己の利益最大化を狙って、自由に対象物(金、株、商品、電力)を売買することになります。需給バランスも働きその諸活動の結果として電力の取引額が決まっていくことになります。例えば発電所の老朽化に対応した新設発電所が建設出来ない事態が起きると、需給バランスが崩れ料金高騰も考えられます。今は地域電力会社が安定供給を至上命題として安定した料金で安定した電力供給を行なっていますが、今後は安定した料金から、市場で決まる料金=変動が大きい料金へと変化していきます。 このため電力多消費型の中小企業は、電力料金の高騰や大幅な変動に頭を悩ますことになるでしょう。

幸い市場の自由化で、今までにないタイプの電力商品メニューも考えられています。電気の使い方が金銭的価値を持つ例えば「デマンドレスポンス」。電気を使うのではなく、ピーク時に使わないことを約することで逆に需要家がお金をもらえるといったことです。このような新しい電力メニューが出てきたときこそ、コンサルタントの知恵の絞りどころではないかと思います。守りの省エネから、攻めの儲かるエネルギーソリューションです。

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ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

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