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カテゴリー:成功する企業はベストコストをつくり込む

成功する企業はベストコストをつくり込む(37)

6.コストはデザインできるか

6-4 要求品質が見えないかぎり

● 市場品質で勝負する
 お客様に提供する商品やサービスの品質は、図表6-8に示すところの製造品質だけを指しているのではありません。たしかにお客様に供給される品質は、設計品質で定められた諸要件を実現する製造段階で形成された製造品質がベースであることに違いありません。
 しかし、商品に求められる品質は『顧客満足(customer satisfaction:CS)を要件』とした市場品質において、最終的に決まるものです。つまり商品の『供給品質』は『需要品質』への適合で、その良し悪しのすべてが確定するわけです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(36)

6.コストはデザインできるか

6-3 品質にコストがついてくる

● 適正ではない適性コスト
 商品に『あるレベルの品質』をもたせてつくりこむためには、絶対に『あるレベルのコスト』が必要となります。
 ですから、まだ概念に過ぎないベストコストをつくりこむためには、はじめに『品質の水準』を具体化しなければなりません。つまり人々の生産活動において、品質第一主義はゆるぎないからこそ、ある品質レベルにおける市場での適性な販売価格が生まれてくるのです。
 したがって販売活動の側面からみた適性価格の根拠になる適性コストとは、あるレベルの品質を形成するために必要な、いわゆる「世間相場的、現実的」なコストの最低水準を指しているはずです。が、必ずしもそれが、適正コストとはいえません。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(35)

6.コストはデザインできるか

6-2 開発・設計段階のコストづくり

● 概念的な数字だが

 コストを「つくりこむ」という言葉には『生産部門』が、主体的に担当する任務のような響きがあります。が、ベストコストをつくりこむのは、何といっても『開発・設計部門』が主役です。その理由は図表6―4に示すように、商品の『コストを決定する要因』の5565%までは、開発・設計段階での業務になっているからです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(34)

6.コストはデザインできるのか 

6-1 コスト形成の根源は 

● コストを創りこむ工夫
 本書の主要課題であるベストコストは、筆者の造語です。連載第1回目に明言したように、1995年(平成7年)日刊工業新聞社『月刊工場管理』誌の2月号(Vol.41 No.2)に『低コスト体質を身につけ“ベストコスト”をつくり込む』という3回連載の投稿記事で初めて使用した用語です。
 本書でいう『ベストコストをつくり込む』は、いわばそのときから20年も暖め続けた概念です。たしかに世の中が激変し、経営環境も変化している中で「20年前の概念が通用するか」との疑問は尤もです。が、会社がいつまでもローコスト体質を築き続けなければならない事情は、まったく変わっていません。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(33)

5.VA・VEの王道を探る 

5-13.お知恵拝借、業者VA 

● 結果の利害は違うはず
 ベストコストの達成に、どれほどの効果があるか分かりませんが、よく聞くのは業者VAという手法です。インターネットによるオークションではありませんが、取引業者にVA提案をさせる方法です。が、この考え方に筆者は、基本的に反対です。
 その理由は『親会社』たる自社と、『子会社』とか『納入業者』とか弱い立場の企業との間で、本質的に結果の利害が相反するからです。
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事業部紹介

ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

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