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カテゴリー:成功する企業はベストコストをつくり込む

成功する企業はベストコストをつくり込む(17)

4.人の知恵にみる標準化

4-5.固定費の扱いにはコツがある

● 物指しを作り直すわけ
 標準原価も原価に違いないので組立型製造業でいうと、原価要素は『原材料費』『外注加工費』『直接労務費』『製造間接費配賦率』といったところで構成されます。文字どおり、標準原価は原価の標準なので、予め定められたこれら原価要素それぞれの『標準値』が全体を構成します。
 本来、標準原価は財務会計において棚卸資産を評価するために設定するものです。要するに価額変動のある『原材料や製品・商品の在庫高』および『半製品や仕掛品の在り高』が、それぞれ「どれくらいに評価」されるべきかを、予め決めておくための『標準的な金額』のことです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(16)

4.人の知恵にみる標準化

4-3.予算を惑わす心情がある

● 自分自身のための見通しは
 将来予測を集計し、計画にまとめていくことは、トップなど管理者側にとっても、コストダウンする人々の被管理者側にとっても、立場の違いからお互いに辛いことがあります。

 特に、先行き不透明な時期においては容易に『見通しが立たない』ため、トップは「販売見通しを甘く」し、「経費見通しを厳しく」して何とか利益を生み出そうとします。つまり「売上高予算は多目」に「経費予算は少な目」に見積もり、最大限の限界利益を生み出して『経営の安泰』を図ろうとします。
 対して現場の人々は自分たちの『立場を優先』し、極力「販売見通しを抑え」「経費見通しの許容を大きく」した見積を立てようとします。つまり「売上高予算は抑え目」にし、「経費予算では余裕」をみようとするわけす。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(15)

4.人の知恵にみる標準化

4-1.標準がもたらす社会関係

● そもそも標準とは
 標準という『ものごとの考え方』は、人間が集団生活を営むうえで必要な、素晴らしい知恵だと思います。この知恵は、ISOJISなどにみられるように『ハードの生産』において、計り知れないコストダウン効果を発揮しています。また最近は「約束事だけで成り立つ」コンピュータ・プログラムのような『ソフトな工業製品』も標準化が進み、ハードと同じコストダウン効果がみられます。

 それはそのはずで、JIS Z8101品質管理用語の中で、標準とは『関係する人々の間で利益または利便が公正に得られるように統一単純化をはかる目的で、物体・性能・能力・配置・状態・動作・手順・方法・手続き・責任・義務・権限・考え方・概念などについて定めた取り決め』とあります。

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成功する企業はベストコストをつくり込む(14)

3.間接費低減の手法を考える

3-5.低減手法以外で生む利益

● ここでやはり損益分岐点
 間接費低減のための『対策を確立』することは、企業の強靭な経営体質を築くことです。その理由を明らかにするためには、やはり『損益分岐点の特性』を知る必要があるでしょう。

 改めて説明する必要もないくらいに一般的な、損益分岐点分析の概念かもしれませんが、図表3-7に示しておきましょう。分析のための計算式は、要約すると【損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率】で示せます。
 この分析要素は、ご覧のとおり売上高(S)に対する変数である固定費(F)と変動費(V)だけで成り立っています。固定費と変動費に関しては、第1章『図表1-13 同じコストでありながら』と『図表1-14 単位あたりコストの特性』(‘12.04.19掲載)で既に述べました。

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成功する企業はベストコストをつくり込む(13)

3.間接費低減の手法を考える

3-3.雑務、雑用を知的にするに

● ムダ飯を食っているのは誰だ
 間接コスト、とりわけ『ムダな業務』の議論で思い浮かぶのは、雑務雑用の存在でしょう。あるとき、筆者が行った『間接費低減活動』でのヒヤリング調査でも「雑用が多い」という声が、圧倒的多数の現場の声でした。これはおそらく現在でも、どんな会社の人に聞いても、ほぼ『同じ答え』になるではないでしょうか。
 しかし「雑務や雑用とはどんな仕事か」と反問すれば、意外と指摘できないのです。が、あえて「雑用だと訴える仕事」を整理してみると、ほとんどの人がルーチン・ワーク以外の仕事を挙げます。それは主として『会議』『打ち合わせ』『電話対応』など、コミュニケーション系の仕事です。 続きを見る >

事業部紹介

ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

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