ものづくり事業部

成功する企業はベストコストをつくり込む(43)

7.ベストコストづくりを考える

7-1 コストの見積りから始まる

● 狙いとするコストの水準は
 ずいぶん前のことになりますが、1995年(平成7年)日刊工業新聞社の『月刊工場管理』誌2月号 (Vol.41 No.2)に『低コスト体質を身に付け“ベストコスト”をつくり込む』というシリーズのコラムを寄稿したことがあります。ベストコストとはこのとき初めて、筆者の造語として使ったものです。
 その後、ベストコストつくり込みの実務的な試行は、2000年(平成12年) 11月に(株)かんき出版から『コストデザインの構築と実践』を上梓させることになりました。つまりコストデザインは、新商品開発時点でベストコストを設計する技法であり、その実践記録を単行本にしたというわけです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(42)

6.コストはデザインできるか

6-10 全社一致のコストダウン活動

● 攻めの経営行為と守りの経営行為
 会社の経営からいうと『新製品開発』や『マーケティング』は、戦略的な攻撃行動であり『品質保証』や『原価低減』は、どうしても守備的な管理行為のイメージになるでしょう。しかしベストコストを望む行為は、そこでコストをデザインするからといって、OffenceDefense の経営姿勢を同時に取り入れるわけではありません。
 コストデザインは立派な経営戦略です。なぜならばベストコストを『つくりこむ行為』は、品質を『造り込む研究開発』と同じく、品質と同時にコストを開発し、設計する攻撃行動そのものだからです。
 開発された設計品質は、生産現場において製造品質に造り込まれます。つまり品質づくりは、機能別の単独行為ですから、設計部門や生産部門がそれぞれ『独自につくりこむ』ことができます。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(41)

6.コストはデザインできるか

6-9 許容原価はベストコストにあらず

● 産業類別による制約

 たしかに原価企画の考え方は、素晴らしく思えます。また現実に原価企画を採用し、コストダウンの成果をあげた事例は、多く発表されています。が、ここまでの説明からお気付きのように、原価企画は『組立加工型産業』に有効な論理だといえます。
 多くの『素材装置型産業』のケースでは、仮に「原価を企画した」としても、許容原価の製品別割付をすることや、その割付を実践するには論理的な無理があるのです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(40)

6.コストはデザインできるか

6-7 目標達成手段はいろいろ

● コストの創出術とでもいうか
 まだ数十年も経たない以前の話ですが『わが国固有』の概念として、原価企画という考え方が生まれました。発祥元は管理会計の分野なのですが、著者が初めにこの概念の存在を知ったとき、従来にはなく優れた思考であると思えました。
 というのは、その第一に原価企画が先行管理の考え方をすることです。コストダウンの見地からすれば『会計学的手法』は、どうしても後追い管理になってしまうと説明したものです。が、原価企画の考え方は、コストを予め『企画』していく積極性を感じます。
 予めという点では標準原価管理法でも、年間の予算制度と相俟って、事前に『原価計画』をたてます。つまり先の第4章 4-4.後追い管理になってはいないか(’12.12.19.掲載)で指摘したように、標準原価自体はP-D-C-Aサイクルの一環として存在し、生産活動後の『Check』や『Action』に重点が置かれて管理されるため、やはり後追いになるわけです。
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成功する企業はベストコストをつくり込む(39)

6.コストはデザインできるか

6-6 後からスペックダウンは許されない

● 品質水準はさまよう
 過剰品質はコストとの関連で、どのレベルに『限界』があるか、簡単にはわかりません。なぜなら比較対象が、他社製品との『差別化』という、ファジイ(あいまい)な存在だからです。
 たとえば、建築基準法などで「震度6まで耐えること」と決まっているとすれば『材質強度』と『建築構造』から支柱の太さが決まります。必要条件以下の柱を使えば、品質不安が残りますが、安全率を「見込み過ぎる」と過剰品質によるコスト高になるでしょう。  続きを見る >

事業部紹介

ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

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