経営承継事業部

カテゴリー:休憩室

モロッコの電力事情

前回のジェンダーギャップ指数関連で、SDG’s(持続可能な開発目標)に興味を持った。アイスランドは、元々民主制の伝統があったのに加え、リーマンショック後の金融危機で、女性の政治参加も進み、指数計算の重みづけの大きい点を稼ぎギャップ最低となった。グローバル目標5ジェンダー部門で稼いでいる。他方、水力と地熱エネルギーが豊富で再生可能エネルギー比率100%としている。再生可能エネルギー源は、天与のものであるが、活用する意思が必要である。
世界全体の発電手法は、石炭38%、石油3%、天然ガス23%、原子力10%、水力16%・・・となっている(IEA統計2019)。日本は石炭石油で39%と、世界の平均を下回っている。中国68%、米国32%、インド75%で、2015発電電力量(日本1兆KWh、中国6兆KWh、米国4兆KWh、インド1兆KWh)を考えると、大量発電国の努力が求められる。
2018年にモロッコを旅行した。モロッコは、緯度が日本と近く、構造的にもアフリカプレートが、ヨーロッパプレートにぶち当たり、山(アトラス山脈)が出来上がっている。日本は島国だが、アフリカは大陸で、大西洋からもたらされた水蒸気は3000mの高山の山脈に雪を降らせ、内陸に熱風を送る。山脈の南は礫砂漠が広がっている。個の砂漠に、JAICAや住友電工の参加している、世界最大の2,000MWの太陽光発電所がある。
モロッコは、立憲民主制国家である。国王はアラブ系で王妃はベルベル人であることから、アラビア語とベルベル語が公用語になっている。EUの近隣国として初めて「優先的地位」を与えられた。このため、農産物のEU諸国への輸出、労働者としての出稼ぎで外貨を稼いでいる。国王は、獲得した外貨を国内開発に投資、その一つとして、エネルギー消費のうち再生エネルギー比率を2020年に20%、2030年に42%にする計画を公表している。
アラビアのロレンスなど、砂漠の映画スタジオで有名な砂漠の町ワルザザード郊外に、世界最大級の太陽光発電所を2018年に完成した(写真参照)。日本で一般的なシリコンパネル型でなく、光学レンズを使って高効率の変換効率を実現している。温度依存性が低く、正確な太陽追尾システムで一日中安定的に発電している。
地域の優位性に着目し、外部の先進的な技術と資金を活用し、長期的な目的を設定し、事業を推進していく、SDG’sの基本理念に沿った取り組みである。卓越した指導力と官僚組織、バックキャスティング思考による取組の成果と言える。
今回のコロナ禍が、EUの「優先的地位」に変化をもたらし、この取り組みにどういった影響をもたらすか、見守っていきたい。

医学辞書に「誤診」の用語はない

何かの瞬間に、昔々の忘れていた記憶が突然に蘇ることがある。思い出そうと努力した結果ではない。後々になって、「あ! そうだったのか」と思い当たることがある。そのような不思議な体験の一つに、医学辞書に「誤診の用語はない」の一言がある。数十年前のテレビ番組であったように記憶しているが定かではない。なぜそのようなことを、公共の場で言えるのかの違和感を覚えた。「なぜならば、・・・・」のところは記憶にない。
数年前、高校のクラス会で久しぶりに旧友と再会した。医学部を現役で合格した秀才である。なつかしさが手伝って、数回飲み会を持ったが皆と波長が合わず、自然に誰も誘わなくなり、最近は交流がない。話し方は温和であるが、約束を守らず、言い訳をすることも謝ることもない。情報格差で、患者の前で医者は絶対的に優位な立場である。そのような永年の職場環境が彼のような人格を生んでしまったのではないかと話題になった。
昨今のコロナ騒動で、医療関係者の感染者が増加している。医療関係者への感謝の表明が世界各地で行われている。職業的な責任感で、感染の恐れを覚悟のうえで、毎日の激務に耐えて危険と向き合っている姿を見るたびに、感謝の気持ちでいっぱいになる。
最近は、いろいろな場面でサイエンスの行き過ぎが指摘されている。医者も人間であり、疲労が蓄積すれば「誤診」をすることもあり得る。しかし、コロナと奮闘している姿を見ていると、仮にサイエンスの視点では「誤診」を犯していても、責めることができるだろうか。アートの世界である。
最近は、いろいろな場面で、サイエンスの行き過ぎに警告が発せられ、アートの復権が叫ばれている。何事も、場面によりサイエンスとアートのバランスの使い分けが必要ではないだろうか。

ひとり街歩き(香港)

はじめまして。

新入会員の田中秀文と申します。

ご挨拶もかねて休憩室に投稿させていただきます。

昨年12月、まだ、デモも鎮静化していない香港を訪ねました。

日本では真冬のこの季節、さすが亜熱帯地域の香港は暖かいのです。

空港到着後、まずは、ホテルへ直行。

ひと昔と違い、海外ホテルもネットで簡単に取れる時代になりました。

でも、少し不安げな気持ちでフロントに。

難なくチェックイン完了で、街歩きスタートです。

宿泊拠点は、香港島の西側、東へセントラル駅方面に向かいます。

歩く道すがら、超高層ビルが所狭しと並んでいて、しかも古い。

イギリス統治から150年、あちこちで改修工事をしています。

狭い地域に700万人暮らす香港ならではの風景を実感します。

お馴染みの二階建てバスが、ばんばん走っていますのですが、これがちょっとあぶない運転なのです。

交差点を減速することなく右折、片方のタイヤが微妙に浮いているようにも。

帰って話すも、誰も信じてくれないのが残念です。

街歩きは、そこの衣食住の文化を肌感覚で触れられるのが良いですね。

目についたのがスマホ。

年配のおばさんが普通にスマホでSkype通話しているのです。

もう一方で、おじさんが、ながらスマホ。

背後から、のぞくと対戦マージャンしてるのです。

本当かよと、これも信じてくれないのが残念。

セントラル駅から対岸の九龍半島へ。

到着したのは、今回の目的地、アベニュー・オブ・スターズ。

香港映画の金字塔、中学生時代に夢中になったブルース・リーです。

夜も更け、同じ場所でギネスにも載るシンフォニーライツを観賞できました。

思いかなって、やっと来たぞと、この日初めての写真がこちらです。

神社仏閣巡りの楽しさ④

昨年、札幌市の円山公園に隣接した北海道神宮に行ってきました。

北海道鎮守としての格式があり、伊勢神宮と同じ派手さはなく、伝統を感じる「神明造り」の拝殿は風格の高さを感じる次第です。木々も多い広い境内を歩いていると不思議と清々しい気持ちになってきます。これがパワースポットなのでしょうか。

ぶらぶら散策していると、“さざれ石”を発見しました。君が代の歌詞にある“さざれ石”という言葉は知っていました

が、案内板の解説で「さざれ石の巌となりて」の意味を理解しました。長い年月の積み重ねを示す比喩表現だったのですね。

広い敷地には「開拓神社」という境内社があります。北海道の開拓に尽力された方々を祀っている社のようです。案内板に開拓の功績者の名前が掲載されており、その中には北前船で有名な海鮮問屋“高田屋嘉兵衛”の名前も載っていました。“先人のご功績を忘れることなく、開拓の精神を受け継いでいく”という内容の言葉が記載されており、心が打たれます。

札幌に行かれる際には、是非訪ねてみていただければと思います。

 

大地の生まれる島アイスランド

自宅から大宮駅に行く経路に、さいたま市会議員の事務所がある。
信号待ちのひととき、掲示されている告知板を見ると、日本はジェンダーギャップ153か国中110位と出ていて、いつも気になっていた。低い原因は、政治と経済面での女性の参加率が低いことが足を引っ張っている。ジェンダーギャップの低い第一位はというと、アイスランドだという。火山の国というイメージだったが、何がこの差を生んだのだろうか、アイスランドに行ってみたくなった。アイスランドへは直行便はなく、フィンランド航空でヘルシンキ乗り換えが便利である。搭乗時間は、合計15時間余りと意外と近いことが分かった。折角だからと、個人旅行を計画した。アイスランドは、ジュール・ベルヌの「地底旅行」の地底への入口の、スネッフェルス山に行ってみたいと思っていたが、一般的な観光ルートにはなっておらず断念した。しかし、いたるところ地底への穴が開いていることは確かである。写真は、北部のディムボルギルにある地球の割れ目をまたいだところ、この少し移動したところには、穴の下に降りて行け、そこには温泉が湧きだしている。大地が割れマグマが噴出していることで島が成り立っている、まさに大地が生まれていることを実感できる国である。日本の火山が太平洋プレートとフィリピンプレートが沈み込んでいるのと正反対である。アイスランドは捕鯨国として有名で、空港には鯨のモニュメントがあり、2006年には商業捕鯨を再開している。一方ホエールウォッチングも旅行の目玉としている。周辺は豊富な漁場があり、漁業が産業の基幹になっている。
火山と氷河の国として有名で、エネルギー源を水力と地熱発電で生んでいることで有名だ。地熱発電の残りの熱で、全国各地に温泉プールや温水供給を行っている。

移民による国で、西暦930年に最古の民主議会「アイシング」を発足したことを誇りとしている。2009年のアメリカのリーマンショックの影響を受け、銀行破綻国有化を実施、IMFの管理下に入った。2010年に公的資金投入を図ったが、外国人(英蘭)の預金迄救済することに国民は反発し、2度の国民投票で公的資金投入は否決され、IMF支援に悪影響をもたらし、EU加盟も遠のいた。しかし、その後のクローネ安の効果で、輸出にドライブがかかり急速に経常収支が改善、観光という新たな成長分野を呼び込んだ。「銀行を救わずに金融危機から脱した」と総括している。

これをもたらしたのは、35万人強の人口と長年にわたる自治の精神が、民主主義の規模としては最適なのかと思われる。自治の精神は、家族の絆を大切にする文化を育み、家族全員が外で働き、政治も担うことでジェンダーギャップも低下している。

氷河と火山に囲まれた氷の国への旅行、お勧めです。新鮮な魚料理は美味ですし、日本職人の指導を受けた鮨はとても美味しいです。牛乳やバターも新鮮で、パンはどこで買っても美味しい。欧米の旅行客に人気な宿泊施設も多様です。

事業部紹介

経営承継事業部は、円滑な経営承継を実現するための、コンサルティング・セミナー・執筆研究を実践する経営コンサルタントのグループです。
経営承継、円滑な経営承継を実現するための経営革新、後継者に選ばれる企業にするための企業再生などの一体的商品開発により、クライアント満足を優先させることを基本方針として貫いています。

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