ものづくり事業部

月別アーカイブ:2019年 10月

第42回 ルール改正の善悪

 日本代表の活躍もあり、ラグビーがとても盛り上がっている。私自身はにわかファンに入るのか否かは判らないが、大学ラグビーを25年間位見続けている。
スポーツを真に楽しむには、ルールを覚える事が不可欠である。そのルールであるが、ラグビーに関しては、かなり変更されている。例えば、トライの得点また、反則を犯した際のマイボールラインアウト、そのラインアウトの際のリフトアップなど、これによりマイボールラインアウトでモールを組み、そのままトライへ持っていける事ができる。ラグビーはやはり、トライをするシーンが最高に興奮する。それに向け試行錯誤し改良している。

私もここ5年間位趣味で中学時代にプレーしていた、卓球を始めている。卓球もルールが変わっていた。まず、得点方法だ。私が中学生の頃は21点マッチであった。現在は周知のように11点マッチだ。これは明らかに観客(見る側)を考慮した改正である。つまり、試合時間短縮を目的としたものだ。実はその一年前卓球のボールの大きさも変更されている。38mmから40mmのボールになったのだ。これも見る側を考慮した改正で、卓球で一番興奮するのは、やはりラリーが続いているときである。ボールを大きくし空気抵抗が働き、ボールが失速する事によりラリーが続き易くなるが、時間が長くなるという反面性を持ち合わす。

私の話に戻すと、この改正が行われた頃は卓球をプレーしてはいなかった。従って、このルールに対応する練習はしなかった。しかし、この頃プレーしていた選手は相当な苦労だったと考えられる。
私がプレーする様になってからもボールの変更が行われた。セルロイド製からプラスティック製に変更された。全員同時の対応とはいえ、やはり苦労した。

図1図2

 

 

この様にスポーツの根本であるルールを、選手の意見も聞かず事務方のみで改正していくのは、良い事なのであろうか?
この改正により各メーカーも苦労し対応している。これにより各種道具は技術的に進化している。例えば、先ほどのラグビーでいえば、フォワードのユニフォームは相手につかみづらい様なつくり、バックスのユニフォームはボールがこぼし難いつくりになっている。
卓球もラケット、ラバーとこの数年の進化は目覚ましい(プレーしている側からすると、単価が上がってしまい大変になったが)。選手を無視したルール改正は悪なのかもしれないが、技術革新を考えると良いのかもしれない。

最後にこの原稿に至る過程でお世話になった卓球メーカーのニッタク様には本当に感謝の意を表したい。

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