ものづくり事業部

月別アーカイブ:2022年 7月

第65回 R3脱プラ補助金 都インキ株式会社様の事例紹介

令和3年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金に採択されました、都インキ株式会社の事例を紹介します。
また、同補助金の内容とCO2削減計算方法についても紹介します。

1.同補助金の概要

(1) 対象事業の要件等

1) 化石由来プラスチックを代替する省CO2型バイオプラスチック等(再生可能資源)への転換及び
社会実装化実証事業

2) プラスチック等のリサイクルプロセス構築 及び 省CO2化 実証 事業

(2) 補助率:2分の1(中小企業)、または3分の1(左以外)

(3) 上限:特になし

2.都インキ株式会社さんが採択された実証事業

上記1)、代替製品自開発の実証事業です。

開発製品は「クリアペーパーファイル」です。皆さんも使われているPP製クリアファイルを代替することで
CO2削減が目的です。
紙が水に濡れると透明になることは、ご存じだと思います。都インキ㈱さんでは、自社開発のインキを上質紙に
含浸させることで透明度を出します。この用紙を使って、ファイルを作ります。
これを「クリアペーパーファイル」と呼んでいます。
図の右側は通常のコピー用紙ですから、ほとんど透明度はありません。
左側は上質紙にインクを含浸させたもので、透明度があります。

   

当事業部に所属する、備後さんにより本インキは特許を取得しています。

3.都インキ㈱さんが採択されたLCAによるCO2削減

本補助事業では、LCAによるCO2削減計算をすることが求められます。本補助事業のメインテーマです。

1) ライフサイクルフロー図
原材料調達・生産、生産、流通、使用、廃棄・リサイクルのフローです。
下段にベースライン=PP製ファイル、上段に本実証事業である評価対象製品=クリアペーパーファイル
を記載します。

  

2)   1)のフローに従って、ベースラインと評価対象製品のCO2排出量を計算します。
この時使用するのは、IDEAv2データベースです。
信頼あるデータベースを使うことは申請条件です。

3)   2)の計算の差がCO2削減量です。
クリアペーパーファイルの販売量を、1,200万枚と設定。
その結果、2025年の年間CO2削減効果は433.19t-CO2です。

  

事業部紹介

ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

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