経営承継事業部

年別アーカイブ:2018年

<補聴器デビューしました。>

 小学生のころから、身体検査の時に左耳が難聴の疑いがあると指摘されていました。自分では聞こえにくいという自覚はなかったのですが、毎年の身体検査で指摘されると「そうなのかなあ?」と不思議に思ったりしていました。ところが、50代を過ぎた頃からなんとなく左耳が聞こえにくいことを意識するようになり、最近では左耳の聞こえにくさが顕著になってきました。

 そんなとき、通販の広告で耳穴にスッポリと入る、超小型の「集音器」が、数千円の価格で売られているのを目にしました。「これは補聴器ではなく集音器です」と広告に書いてあります。ハズキルーペが「これは老眼鏡ではなく拡大鏡です。」と言って老眼鏡もどきを売っているのと同じようなものだろうと思いました。10万円もするのならともかく、数千円程度なら物は試しで買ってみても良いかと思い、試しに買って使ってみることを前提に調べてみました。

 

 耳穴式補聴器

1.補聴器と集音器の違い

 

 わかったことは、「補聴器」というのは医薬品医療機器等法に定められた特定管理医療機器として認可され登録されたものを指します。それ以外のものが集音器になります。特定管理医療機器である補聴器を販売するためには、高度管理医療機器等販売・貸与事業者として保健所に申請をして許可を得る必要があります。一方集音器は単なる増幅器なので、何の許可も申請もなく販売することができます。

 結局、特定管理医療機器として認可されるための時間と費用をかけてでも高く売りたいメーカーは「補聴器」として売り、それだけの費用をかけられない企業は「集音器」として売っている、ということのようです。

 

2.補聴器(集音器)の特徴と問題点

 

 補聴器として販売している製品は、使用者一人ひとりの耳の穴の型を取り、耳穴の形に合わせたアイピースを作る場合が多いようです。一人ひとり特注になるので高いわけです。本格的に使うのならその方が良いのですが、私は、とりあえずお試しで使ってみようと考えているので、できるだけ安価なものを買ってみようと考えました。

 

 耳鼻科学会のサイトをはじめとして、ネット上でいろいろ調べてみたところ、補聴器(集音器)を使う場合の注意点として、耳穴のフィット感のほかに、ノイズとハウリングが問題になることが多いようです。

 

3.補聴器のノイズについて

 

 「補聴器を使うと雑音が増幅されてうるさい」という感想を持つ人が多いようです。実際、補聴器は周囲のすべての音を増幅します。ところが人間の脳はとてもうまくできていて、耳に入ってくるさまざまな音から、自分に必要な音だけをピックアップして認識する機能があります。だから、人ごみの中のいろいろな人の声が聞こえる中から、自分が話したい人の声だけを拾って会話ができるわけです。

 補聴器を使うと全ての音大きく増幅されるので、これまで脳が不必要な音としてキャンセルしていた音も大きく増幅され、意識の中に入ってくることになります。これが余計な雑音として感じられることになります。これに対する対策は、最初のうちは音量を小さく絞り、慣れてきたらだんだん音量を大きくしてゆくことです。

 この調整を行なうのが、言語聴覚士や補聴器技能者という資格を持つ人たちです。しかし、補聴器の販売に際しては、これらの有資格者が調整を行なうことが推奨はされていますが、義務にはなっていません。法律上必要なのは、高度管理医療機器を取り扱うための、CTやMRI、レーザー、手術台といった設備の取り扱いのための知識と技術がある、高度管理医療機器等営業管理者の資格だけです。このため、しばしば補聴器に関して専門的な知識を持たない販売店が補聴器を販売することになります。このような販売店から補聴器を買った場合には、補聴器の適正な調整が行なわれず、正しい使い方の説明もないまま販売されることになりますから、雑音が大きくて使えない、といった不評になるわけです。

 

4.ハウリングについて

 

 一度増幅されてスピーカーから出た音がマイクに入り、再度増幅されてスピーカーから出た音が、再々度マイクに入って増幅されて・・・、を繰り返した結果ピーという大きな音を生じるのがハウリングです。これを防ぐ最も簡単な方法は、マイクとスピーカーの距離を離すことです。補聴器の本体をポケットに入れて耳にイアピースを入れるタイプですとハウリングは生じません。そのかわり、いかにも「耳が聞こえない人の補聴器」という感じになり、気分的にうれしくありません。

 なるべくなら目立たない製品がよいのですが、目立たないものとしては耳の後ろにかけるタイプと、完全に耳穴の中にすっぽりと入ってしまうタイプとがあります。耳の後ろにかけるタイプだとある程度の距離が稼げるのですが、耳穴にすっぽり入るタイプだと、スピーカーとマイクとの距離が1cm程度しかありません。このタイプの集音器の説明を見ると、「耳の穴にイアピースを入れるときに、隙間ができると隙間を通って音がスピーカーからマイクに行き、ハウリングを生じるので、隙間がないようにきっちり入れてください。」といったことが書いてありました。

 確かにその通りなのですが、隙間ができないようにきっちりと入れたとしても、いつまでその状態が保てるでしょうか?歩いているうちに振動でズレて隙間ができ、ハウリングを生じそうな気がします。「このタイプはパスだな。」と思いました。実を言うと、ハウリングを防ぐもうひとつの方法があります。それはディジタルタイプです。

 

5.ディジタル補聴器とは?

 

 最初に「ディジタル補聴器」という言葉を目にしたとき、「意味がないんじゃないだろうか?」と思いました。アナログのディジタル信号をコンピュータで扱うようなディジタル信号に置き換えるわけです。しかし、耳で聞くときにはもう一度アナログ信号に戻すわけですから、ディジタルにする意味がないと思いました。

 しかしよく調べてみると違いました。音声信号をディジタル化していろいろな周波数成分に分解することにより、さまざまな処理が可能になるというのです。たとえば物を落としたガチャンという音を検出して、その音だけ音量を小さくしたり、耳障りな甲高い音や、あまりに低くて不快感を生じる音などを検出して、その音だけを小さくしたり、といったことができるらしいのです。そして極め付けがハウリング防止です。マイクから入った音の位相(波の山と谷)を逆転させたり、周波数を変えたりしてスピーカーから出します。すると、その音がマイクに入って増幅されても、元の音とは違う音なのでハウリングを生じ難いのです。このような処理ができるのがディジタル補聴器の特徴です。

 

6.実際に使ってみて

 

 ネットで検索してみて、価格が3千円程度の集音器の中にも、ディジタル式のものがあることがわかりました。物は試しで使ってみて、だめならだめでいいや、という使い方をするためには手ごろの値段です。耳にかけるタイプだったのですが、耳にすっぽり入るタイプのものは1万円以上で「ちょっと試しに使ってみるには高いかな」と思い、耳にかけるタイプのものを買って使ってみることにしました。

 

 補聴器耳かけ

 

 雑音については、音量を最小にしてスイッチを入れたのですが、いろいろな音が拡大されて聞こえるので、最初はちょっとうるさく感じました。しかし、数分で気にならなくなりました。その後、数日かけて少しずつ音量を大きくしてゆくことで、よく聞こえるようになりました。またこれとは別に、サーっというホワイトノイズがありますが、10分程度で気にならなくなりました。さらにハウリングについてですが、私が買ったのはディジタル式なのですが、ハウリングについては、マイクから入った音の周波数を少し変えてスピーカーから出すタイプであったため、イアピースをマイクのすぐ前まで持ってゆくとピーっというハウリングを生じます。しかし、イアピースを5mmはなすとハウリングは消えますから、ハウリング抑制はある程度は聞いているのでしょう。これが数万円程度以上の価格の位相逆転タイプだとハウリング抑制がもっと強固になるのだと思います。

 わたしの結論としては、使い方になれると価格の割りに使い勝手の良いものが手に入った、と思っています。もし、読者の皆さんで最近耳の聞こえ方がどうも、とお感じの方がいらしたら、数千円程度の集音器をお試しになるのも良いかもしれません。その場合、まず音量を最小から初めて、数日かけて音量を少しずつ大きくしてゆき、個々で十分だという音量にするのがコツです。むやみに音を大きくすると、雑音ばかり大きくて使えない状態になってしまいます。それと、数千円程度の機種は当たりはずれがあるようです。アマゾンなどのコメントを見ると、同じ機種について、良い評価と悪い評価が両方ある場合が多いようです。数千円程度のものをだめもとでちょっと使ってみる、というのが良いようです。

「これで万全!事業性評価・虎の巻」12月号のご案内

平成30年の12月連載「これで万全!事業性評価・虎の巻」の12月号「事業計画書に落し込む」をご案内します。

金融機関から事業性評価融資を受けるには、経営者は「夢を事業計画書のかたちに」して、自信と情熱を持って説明する必要があります。それは、過去の実績のないベンチャー起業家が、自信をもってビジネスプランを熱く語ることに似ています。

掲載項目は下記のとおりです。掲載誌は、株式会社ぎょうせい発行の税理士向けの月刊専門誌「税理」12月号(日本税理士会連合会監修)です。

(執筆者 経営承継事業部 中小企業診断士 長谷川 勇)

  1. ビジネスモデルキャンバスで整理する
  2. ビジネスモデルの整合性を検証する
  3. 新モデルの実現可能性を検証する
  4. 新モデルの成長性・利益体質を検証する
  5. TO-BEモデルをビジネスキャンバスに描く
  6. SWOT分析で戦略の方向性を整理する
  7. 事業計画書で金融機関は事業性評価
  8. 継続的にビジネスモデルを革新する

    詳細は↓をクリックしてください。

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喫茶店の利益計画

税理士向け専門月刊誌「税理」(ぎょうせい刊)では、実務向けの連載として、「利益計画」が長きに亘り連載されております。

取り上げられる業種は、製造業から卸売業・小売業そしてサービス業とバラエティに富んでおり、関連する業界データも豊富で、読み物としても面白く、読者である税理士の先生からの反響も良いと聞いております。
 
今回は、飲食サービス業の中で「喫茶店」を採り上げました。(執筆者:中小企業診断士 野﨑 芳信)

内容は以下の通りです。
1.業界の概要
2.モデル企業A社の概要
3.利益計画の問題点
4.SWOT分析
5.問題点の改善策
6.改善後の利益計画

 詳細は↓をクリックして下さい
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神社仏閣巡りの楽しさ(おみやげ)②

   少し前になりますが、初めてお伊勢参りに行ってきました。

   恥ずかしながら伊勢神宮とは、通称で、正式には「神宮」ということを知りました。2000年の歴史がある外宮、内宮ともに厳粛な空気を感じました。やはりパワースポットなのでしょうか。

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   参拝の後は、大賑わいの参道のおはらい町やおかげ横丁を散策してみました。江戸時代を思わせるレトロな街並みに、飲食店やお土産店がズラッと並んでおり、3時間ほど滞在しましたが、見どころ満載で、十分楽しめました。

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  名物である「伊勢うどん」、「てこね寿司」、「赤福」などは有名ですが、豚捨てのコロッケも行列ができていました。陶器の専門店、箸の専門店など様々な専門店が軒を連ねていますが、特に気に行ったのが「招福亭」という「招き猫」の専門店で、大小、黒・金・赤・白といった色、瀬戸焼、常滑焼、九谷焼といった多くの招き猫が所狭しと陳列されていました。

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縁起物であり、開運招福あることを祈願して九谷焼の招き猫を購入してみました。

右手を上げている金運、幸運を招く招き猫と千客万来、人を招く左手を上げている招き猫です。

また、雑学になりますが、上げている手の高さも耳を超えて高く上げているもの、耳の高さ程度にあげているもの、目のあたりぐらいまで上げている猫がいるようです。この上げている手が高ければ高いほど遠くの福や客を招くといわれています。つぎに招き猫の色ですが、白は来福招福、金色は金運アップ、黒は魔除け、赤は病除け、青は学業向上、ピンクは恋愛運向上、緑は交通安全という意味があるようです。なお、ヒョウ柄もあり、これは「票を招く」と政治家の方に人気が高いようです。

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次回は、四国の金毘羅さん、奈良の信貴山朝護孫子寺をご紹介したいと思います。

「これで万全!事業性評価・虎の巻」11月号のご案内

 「これで万全!事業性評価・虎の巻」11月号のご案内

  平成30年の12月連載「これで万全!事業性評価・虎の巻」の11月号「コスト構造のスリム化・安定化」をご案内します。

  ビジネスモデルとは、利益を生み出す仕組みです。コスト構造を的確に捉えて、スリム化し、その体質の維持・継続による安定化を図ることが重要となります。

 本稿では、ビジネスモデルキャンバスの「コスト構造」に焦点をあてて、事業性を高めるべく“利益体質への転換”を検討します。コスト構造を、①コスト主導型と価値主導型、②固定費中心型と変動費中心型、③規模の経済と範囲の経済に分類し、それぞれの収益性の改善のポイントについて事例を紹介しています。コスト構造は、事業の特性や環境変化を踏まえて、柔軟かつ迅速に見直していくことが大切です。

 掲載項目は下記のとおりです。掲載誌は、株式会社ぎょうせい発行の税理士向けの月刊専門誌「税理」11月号(日本税理士会連合会監修)です。

(執筆者 経営承継事業部 中小企業診断士 三嶋 弘幸)

1.コスト構造の分類

2.固定費中心型と変動費中心型の分類

3.経済性によるコスト分類

4.コスト構造の見直し

詳細は↓をクリックして下さい。

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事業部紹介

経営承継事業部は、円滑な経営承継を実現するための、コンサルティング・セミナー・執筆研究を実践する経営コンサルタントのグループです。
経営承継、円滑な経営承継を実現するための経営革新、後継者に選ばれる企業にするための企業再生などの一体的商品開発により、クライアント満足を優先させることを基本方針として貫いています。

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