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センチメンタルジャーニー(4)ゲーテ作「ファウスト」

      

人生に大きな影響をもたらした1冊が、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ原作の「ファウスト」である。当時の大学の主要3学部である法学、医学、神学をすべて修めた大学者であるファウストは、現状に満足せず自分の魂と引き換えに悪魔メフィスト(メフィストフェレス)と契約して、魔力を借りて人生を謳歌しようとする。象牙の塔を出たファウストは、メフィストを伴って旅に出る。自分の魂と引き換えに、地上で大いなる快楽を得られるようにメフィストが手配する契約をむすぶ。旅立ちの初めに、悪魔の厨(厨房)に行き、魔女が調合する霊薬を飲み若返る。
若返ったファウストは、穢れを知らない若きグレートヒェンに出会い、近づく二人に反対する母親と兄を騙して殺害し、罪の意識で混乱し子供をも殺してしまい、殺害の罪で刑に処されてしまう。初めて恋をする喜びを知ったが、グレートヒェンの死により悲劇に終わる。
愛する人を失ったファウストは、魔力を利用して神々の存在したギリシャの世界に向かいます。トロイ戦争の原因となった絶世の美女ヘレーネを生き返らせ結婚し息子を授かり幸福な生活を送る。しかし、息子の死によりヘレーネとの幸せな生活は悲劇に終わる。
悲劇を生んだ因果応報で、霊力に光を奪われ死期が近づく。皇帝から頂いた土地の干拓を進め、美しい領地を領民に分け与え領民に尽くす喜びを感じる。人生で最高の喜びを感じて「時よとまれ! お前は美しい!」と口にして絶命する。人生に満足した時に、魂を悪魔にわたす約束の時が訪れた。
しかし、天上の天使が降りてきて、ファウストの魂を天使の歌声に乗せて天上に運ばれファウストの魂は救われる。
「芸術は長く、人生は短し」と言われますが、私は「芸術家の人生は永く、凡人の人生短し」と読み替えています。芸術家は永遠の課題に挑戦し続け、「時よとまれ!お前は美しい!」と叫べる自分の作品に出合える時に恵まれるのだろうか? 凡人の自分においておや?

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