わたくしの住んでいる「北本」は、桜の季節になると、日本五大桜・樹齢八百年の「蒲桜」が自慢です。
日本五大桜とは、石戸蒲ザクラ(埼玉県北本市)・三春の滝桜(福島県田村郡三春町)・山高神代桜(山梨県北杜市)・狩宿の下馬ザクラ(静岡県富士宮市)・根尾谷の淡墨桜(岐阜県本巣市)です。
隣街の鴻巣は「お花の街」として有名です。
市の花は「パンジー」で、現在、市内の花卉生産農家は200軒を超えており、花の一大産地として発展しました。
中でもパンジー・プリムラ・サルビア・マリーゴールドの出荷量は、日本一を誇っています。
この季節、鴻巣市では、「ポピー祭り」が開催されており、荒川の土手や河原には沢山の色とりどりのポピーが咲き誇り、初夏の風に揺れる可憐な姿が美しく、多くの人が散策していました。
ところで、ポピーにはかわいらしいがゆえに、別名が沢山あり、その多様さにちょっと驚きます。
●ひなげし・・・アグネス・チャンの唄を思い出します
●虞美人草・・・夏目漱石の小説にありました
●アマポーラ・・・ポップミュージックが有名
●コクリコ・・・スタジオジブリの「コクリコ坂」がありました
散歩しながら、私が家内に、「ポピーは、麻薬の元になるんだよ」と言ったら、家内はすぐスマホで調べて、「いい加減なこと言わないで、ケシの花と勘違いしてるわよ」とたしなまれました。
勘違いの元は、日本語の「ケシ」は英語の「poppy」と同義とされていることでした。英語では単に「 poppy」といえばイギリス各地に自生しており、園芸種としても盛んに栽培されている「ヒナゲシ( Corn poppy )」を指すのだそうです。
問題の「ケシ」は、英語では「 Opium poppy」と呼び 「poppy」 とは明確に区別しているそうです。日本語でも、他の園芸用ケシ属植物と区別するため、「阿片ケシ(アヘンケシ)」と呼び、学会などでは種小名を用い「ソムニフェルム種」と呼び、きちんと区別しているそうです。
これで安心して、ポピーの花を愛でることができます。