東山道武蔵路 武蔵国国分寺 武蔵国国分寺7重塔
ここのところ、東山道ネタが興味深く、今回も体力作り散歩の参考として、取り上げました。
下野の薬師寺は弓削の道鏡が流されたお寺として有名ですが、日本3戒壇院として、奈良・福岡・栃木に置かれたものの一つだったそうです。これとは別に、聖武天皇の詔により全国に国分寺が置かれました。栃木の国分寺は現在の下野市天平の丘公園に跡が残っています。車で行くと、近くの住宅地の中に東山道跡が整備されています。
埼玉県の国分寺はどこにあるのでしょうか。実は、武蔵国は現在の東京と埼玉を合わせた地域であり、武蔵国国分寺は東京、武蔵野線沿線の西国分寺から歩いて行ける所にあります。その途中に、東山道の上野国新田からの支線「東山道武蔵路」の復元遺跡があります。大規模マンション計画地の真ん中に位置していたため、公園として残したそうです。不思議な空間です。
緑豊な国分寺崖線を下ると、国分寺があります。この建物は、旧国分寺の金堂跡に新田義貞が再建したことに始まるそうですが、その後何度か再建されているようです。敷地の中には資料館があり、七重塔のレプリカが建っています。
当初の国分寺跡は、現在の国分寺の南側に大きな公園として残されています。桜の大木が立っており、華やかさを残しています。
東京の一部とは思えないような田園の雰囲気を楽しみつつ、崖線沿いの真姿の池湧水群を巡ると、この地が、天平時代から豊かであったことが想像されます。きれいな水の小川沿いに野菜の直売所があり、地震などの天災にも強い土地柄が伺えます。川沿いに進むと、ふくろう・みみずくを飼っている喫茶店もありかつての鷹狩の地を思い浮かべます。
国分寺駅前まで戻ると、駅前に三菱財閥の岩崎家の郊外の別荘だった、「殿ケ谷戸庭園」があります。南斜面で陽の光を大きく受ける明るい地形で、開放感溢れる大胆な庭は、武蔵野の山野を思わせる芝の庭から、谷地の水の流れまで心憎い設計です。やはり日本は水の国です。水の大切さを実感する散歩が楽しめます。
武蔵国一之宮は、ここから北上した府中の大国魂神社と案内されています。