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執筆者:野崎 芳信

那須国造碑

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地方分権と東山道

那須地域を廻っていた時に、国宝「那須国造碑」の案内が気になっていた。今夏の一日、歴史好きの仲間と那須を巡ることになり、笠石神社にて、10分程度の時間を取って、石碑を見学することにした。当該碑は、宮城県にある多賀城碑・群馬県にある多胡碑と合わせて、書道史の上から日本三大古碑と称されている。現在は、歴史資料としての価値から、国造碑のみが、国宝に指定されている。(他は重要文化財・特別史跡)

那須地域は、天平の時代は、東山道で都と直結していた、文化の先進地である。那珂川町馬頭の武茂川でとれた砂金が、東大寺の大仏の金鍍金に使われていたとの記録もある。また、大田原市が、現在単位あたりで、栃木県内最大の農産物出荷地帯であることは、地方分権での農業生産の面から、当時の都への人・物の税負担の貢献も伺われる。

東北自動車道を矢板ICで下りて、田舎道を進むと、大きな売り場を持った、農産物直売所の売り場が出てくる。ゴルフ場も多数あるが、経営不振コースは、身売りしてメガソーラー発電所が計画されている。那須与一の墓のある玄性寺をお参りすると、飛鳥地方の里山の風景が広がっている。鮎で有名な那珂川から支流の箒川に囲まれた地域は、平らな農地が広がっている。

笠戸神社の社務所に声をかけると、ご神体となった石碑の収まった祠の鍵を開けてもらえる。その前に、碑の歴史について神主さんのお話を聞くことをおすすめする。造られた西暦700年(特定されている)の東アジアの風景から、活躍した人々が、浮かんでくる。那須国造から那須評そして那須郡へと、地方豪族による分権から、細分化した統治体制確立による中央集権国家への道を歩んだ経緯も証明されている。

碑は、薄暗い社に収まっているが、当時最先端の新羅の石彫りの技術である薬研彫で、永く土の中に埋まっていたため、1300年の経過がなかったようなきれいな状態である。じっと見ていると、文字が浮かび上がってくる感覚に襲われる。碑を作った最後の那須国造の息子は、飛鳥の都に何度足を運んだんだろうと思うと、飛鳥の山里が近く感じてくる。

大幅に超過して1時間を超える見学となってしまった。昼食は、近くの那珂川町の新名物「温泉トラフグ天丼」にした。予約すれば、ふぐさしもお昼に食べられるそうだ。サントリー美術館を手がけた隈研吾さんの、馬頭広重美術館を見学して、ミュージアムカフェでコーヒーを飲んでも、首都圏からゆっくり日帰りで行けるポイントである。

「これで安心!事業承継M&A・虎の巻」(第7回)

0経営承継は中小企業の経営者にとって避けては通れない大きな経営課題です。
経営承継事業部では円滑な経営承継のお手伝いを致します。

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今、経営承継研究部会のメンバーで、月刊誌「税理」((株)ぎょうせい、日本税理士会連合会 監修)に「これで安心!事業承継M&A・虎の巻」を執筆しています。

最新は8月号が出ておりまして、最新の内容はサイトで紹介はできませんが、前月のものを紹介する企画にしました。 「税理」は、3万部発行でして、毎月20日に発売されます。税理士さん向けではありますが、一般の方にもわかりやすいように書いています。

今回は、「これで安心!事業承継M&A・虎の巻」(第7回)「M&Aが成立する企業の条件」です。

<内容要旨>
1.中小企業のM&Aの現状
2.M&Aを選択した理由を念頭に
3.自分自身(売手)を知る
4.買手の目的を知る
5.M&Aは取引と知っている
6.M&Aはオーダーメイド

詳細は画像をクリックしてみてください。

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渋沢敬三

近くの大宮公園内に、埼玉県立「歴史と民俗の博物館」がある。定期健診の時に通るが、車だと通りすぎてしまう。今回は、いい季節で自転車を利用したこと、検診もいつになく早く終わったため、ふと立ち寄ってみた。

新緑の木立の道を進むと、団体の学生が楽しそうに歩いて行く。大宮公園で野外活動をするようだ。自転車置き場からは、歩いて進むと見慣れた入口が見えてくる。静かな雰囲気が好ましい。

特別展で、ATTIC MUSEUM(屋根裏部屋の博物館)を開催していた。埼玉の3大偉人の一人渋沢栄一のお孫さんの渋沢敬三のコレクションが展示されていた。【他の二人は、塙保己一(盲目の国学者)と荻野吟子(日本初の女性医師)】

渋沢栄一は、日本商工会議所の生みの親で有名だが、跡継ぎの栄一の孫、渋沢敬三はあまり知られていない。実は、渋沢家は大正4年に19歳で継いだものの、栄一の興した会社は個人のものではないと、各社の経営は引き継いでいない。

大学卒業後、横浜正金銀行・第一銀行を経て、46歳で日銀副総裁に就任している。終戦前後激動期を経済人として活躍し、昭和193月に48歳で日銀総裁に就任、昭和2010月に49歳で大蔵大臣に就任、預金封鎖・新円切替等戦後のインフレ対策を行っている。その後5年間公職追放の指定を受けていた。

今回の特別展では、大学の頃収集を始めた玩具・絵馬など、赤ものと呼ばれるだるま等の置物が多数置かれている。現在初市で出ているだるまに比べ、全国のだるまの多様性には驚かされる。

社会人になった後は、収集対象を「民具」として、全国の有志に呼びかけている。既に役割を終えたもの・容易にかわりのものが作れるものが多く集まっている。農業・漁業・手工業に係るものからは、明治期の地域の生業(養蚕、藍玉、大麦・小麦等商品作物生産)が良く分かる内容になっている。

戦前は、鹿児島県の薩南十島調査を始めとして、樺太・台湾・朝鮮半島・ミクロネシアまで調査は広がっており、資料の現物から写真・映画まで貴重なコレクションで、失われた文化の多様性・希少性に改めて感心する。

公職追放後は、民俗学・民族学・漁業史など学問としての確立にも尽力した。今後、各地に残された資料はどうなるのかと心配になる。

2足のわらじでも、生涯貫き通す精神力に学びたい。

今回の特別展は、56日(火)までなので、お見逃しなくposter

第5回後継者のための経営基盤の強化(製本界平成25年1月号)

平成24年5月から6回に亘り、東京都製本組合様の機関誌「製本界」(隔月刊)に連載した「経営承継は経営革新の好機」を順次、公開しています。
今回、ご紹介するのは、「製本界」平成25年1月号(第5回)です。
テーマは、「後継者のための経営基盤の強化」です。
執筆は、当経営承継事業部の野﨑芳信(中小企業診断士)が担当しました。
内容は、
1)「経営基盤の強化」とは
2)経営基盤を強化する
3)経営基盤の強化は経営承継の重要なプロセス
4)成功のポイント
となっております。
経営承継のための経営基盤の強化について、財務基盤・事業基盤・業務基盤・組織基盤と順を追って解説しています。
「製本界」平成25年1月号に掲載された原稿は、下記サイトでご覧いただけます。 

 製本界2013年1月号

 

ハトムギ

ハトムギ1ハトムギ2

ハトムギの花                ハトムギの実

隠れた自然食「ハトムギ」をご存知ですか。利尿効果もあり健康によく、更に美肌効果があるということで、日本各地で地域おこし商品として栽培され、料理の素材やハトムギ茶等に利用されています。

 ハトムギ、玄米、月見草、爽◯◯茶・・・。のコマーシャルの最初に出てくる、漢方薬として認められている香り高く薬効ある材料です。カフェインが入っていないこともあり人気が高く、ハトムギ入のペットボトル茶は、飲料メーカー各社の定番長寿商品になっています。

 日本で栽培されるようになったのは、江戸時代からで、漢方薬「ヨクイニン」の原料としてで、中国か朝鮮半島経由と言われてきました。現在は遺伝子による解明が進んでおり、現在日本で栽培されている品種は、朝鮮半島系とされています。

 コメ・大豆の連作障害の防止になるとして昭和56年の水田転作奨励の重点政策作物に指定されたことから、各地で注目されました。しかし、昭和62年には指定解除となり、現在に至っています。その後も栽培を続けてきた栃木県小山市(私の生誕地)が生産高第一位でしたが、3.11の風評被害もあり、現在は首位の座を譲っています。

 実は、私自身就職してすぐにイボが出てきて、直すのにはハトムギが有効との話を聞き服用しましたが、程なく治癒、現在に至るまで再発しておりません。当時会社の前にある漢方薬局のお世話になりましたが、店主によれば、原因は中華料理の油と相性が良くなかったと言われました。

 そんな経験もあり、漢方薬の効果に疑いはありません。毎日飲むお茶にハトムギが入ったということで、爽◯◯茶発売後、しばらくは毎日飲んでいました。ただ、漢方薬には体質によって効果の大きな差があるので、医師・薬剤師の指導が欠かせないそうです。

 ハトムギの国内供給量は一時12千トンになりましたが、現在は10千トンで推移しています。大半がタイからの輸入で、国産は800トンで安定しているとのこと。こんなニッチな作物にも色々な歴史があることに驚きました。

 

 

 

 

事業部紹介

経営承継事業部は、円滑な経営承継を実現するための、コンサルティング・セミナー・執筆研究を実践する経営コンサルタントのグループです。
経営承継、円滑な経営承継を実現するための経営革新、後継者に選ばれる企業にするための企業再生などの一体的商品開発により、クライアント満足を優先させることを基本方針として貫いています。

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