5.VA・VEの王道を探る
5-11.IE手法が前提のVE
● 生産数量の見通しを立てる
前号で述べたように、作業を機械化して生産性をあげてきたVEの歴史は、将に人類が取り組んできた産業史そのものだといえます。
機械化はプラント産業のように、『同一製品』が繰り返し生産されなくても、『同一の作業』が繰り返されれば、採算の可能性は大いにあります。同一作業がどれくらい繰り返されるか、機械の『使用回数』『使用頻度』は、かなり長期間にわたって予測がつくからです。
また、よほど陳腐化した技術でないかぎり、共通化を進めることによって、作業量が確保できる見通しもつくわけです。
ですから生産数量の予測は、その機械で生産する商品の需要予測だけではありません。VE改善のための経済計算で必要なのは「機械側からみた」個別の作業量を、予測することです。それによって正味利益の計算が可能となり『設備投資の意志決定』ができるわけです。
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