6.コストはデザインできるか
6-7 目標達成手段はいろいろ
● コストの創出術とでもいうか
まだ数十年も経たない以前の話ですが『わが国固有』の概念として、原価企画という考え方が生まれました。発祥元は管理会計の分野なのですが、著者が初めにこの概念の存在を知ったとき、従来にはなく優れた思考であると思えました。
というのは、その第一に原価企画が先行管理の考え方をすることです。コストダウンの見地からすれば『会計学的手法』は、どうしても後追い管理になってしまうと説明したものです。が、原価企画の考え方は、コストを予め『企画』していく積極性を感じます。
予めという点では標準原価管理法でも、年間の予算制度と相俟って、事前に『原価計画』をたてます。つまり先の第4章 4-4.後追い管理になってはいないか(’12.12.19.掲載)で指摘したように、標準原価自体はP-D-C-Aサイクルの一環として存在し、生産活動後の『Check』や『Action』に重点が置かれて管理されるため、やはり後追いになるわけです。
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