ものづくり事業部

  1. 事業部トップ
  2. コラム
  3. ものづくり経営革新への道
  4. 第39回 特許情報を使った開発検討ツール

第39回 特許情報を使った開発検討ツール

企業規模を問わず、新製品等を開発するにあたり、開発テーマをどのように決定するかは難しい問題です。ここで、最終的に収益となり、他社に対して製品やサービスを差別化するにはどうのようにしたらよいかの一案を開発検討ツールとして紹介します。以下の事項は経験的であり、人によっては意見が異なると考えます。

1.クライアントにおける研究開発テーマ決定の動機
a.クライアントとの会話によると、顧客から「より○○な特性を向上させた製品が欲しい」という要望を受けることが多い。その要望を実現するように開発が開始される。
b.研究者が、業界、製品、技術等に関する展示会に行くことがあります。そこで仕入れた用途、技術、市場、求められるスペック等の情報を基にして、新規開発テーマを決定することになります。
c.世間一般の動向、例えば現在であれば、プラスチック製ゴミの削減、環境保護等が、当該業種以外にも広く知られた課題です。そのような課題とする世間の動向やニーズを踏まえて、自社独自に開発できる分野等においてテーマを設定します。
d.その他として、コストダウンの要請、新規の規格対応等をきっかけにして開発テーマとします。

2.研究開発における情報の有用性
記の動機により決定したテーマに基づく開発であっても、基本的には依然として技術情報が不足する。そのため、開発者がひたすら努力して過度に試行錯誤して開発を進めることがあります。
これまで、同業他社を含む人が具体的にどのような開発をしてきたのかを確認できれば、過度の試行錯誤を削減できます。そのためには、他社等の情報が非常に重要です。

3.他社の開発情報を特許情報から読む
特許情報とは、これまでの特許出願書類の蓄積のこと。特許情報の中には実験データが多く含まれています。
特許情報から他社の技術を学習し、自社の開発に役立てることは制度上許されます。
特定のクライアントの特定の開発目的の適否を確認するため、また同業他社の開発でも行き届いていない分野を確認するには、特許情報を分析することが最適です。但し、年間30万件も出願されるので、情報の蓄積量は膨大です。その結果として、役立つ形では分析されていませんでした。

4.想定事例(タピオカ開発)
特許情報としては、タピオカ粉は、タピオカミルクティー以外にも、例えばわらび餅、餃子の皮、化粧品、賦形剤(錠剤材料)に使用した開発データがあります。
具体的にタピオカ粉をどのように加工して、それらの用途にするように開発してきたかを確認し、そのときに、タピオカ粉はどのような作用を期待されて使用されたのか等も確認します。これらを表計算ソフト上でマトリックス化すると、タピオカ粉が何を期待して使用されるのか、効果は何であるのか、他のどのような材料と混ぜて、どのように加工されるのかを把握できます。
その結果、同業他社が開発していないアプローチ、用途、効果等の情報が得られます。
このような情報は他のツールでは得られません。

5.実績
私は、既に2テーマにて特許情報の分析を行いました。競争が厳しい分野でも、このようなアプローチが有効であり、この分析結果を基にして、他社の研究の空白を狙い、新規の技術に関する研究が開始されています。

事業部紹介

ものづくり事業部では単に製造業に限らず第一次産業でも第三次産業でも、人々の生活を豊かにする「ものづくり」機能全般にわたって企業支援をいたします。
「ものづくり」は単に、物財の製造だけを指しているのではありません。私たちは、人々の生活を豊かにし、企業に付加価値をもたらす財貨を産み出す総ての行為こそ「ものづくり」だと捉えているのです。
ものづくりの原点にかえって、それぞれの企業に適した打開策をご相談しながら発見していくご支援には、いささかの自信があります。

詳細はこちら >

カテゴリー

執筆者

月別アーカイブ

このページの先頭へ