コスト算出のための基準を持とう
前回、標準直接原価計算の重要性について説明させていただきました。
今回は、標準原価のための基準の設定について、考えていきたいと思います。
まず、基準は、誰が設定すべきものかから考えみます。
そのためには、原価を発生させている部門と原価を集計している部門を整理しておくことが必要です。
一般には、製品原価に占める割合の一番高いのは、製造原価であり、製品を作っている生産部門で発生しています。これに対して製造原価の算出は、経理部門で行なわれていることが多いようです。
このようなお話をするともうお分かりだと思うのですが、基準は、生産部門と経理部門で打合せて決めることです。そして、肝心なことは、生産現場の方たちがコストダウンのために役立つ項目であり、その基準値を決めることです。
ともすると経理部門が主体となっていることが多く、標準原価を算出するために必要な項目や数値も経理部門だけで決めてしまっている、あるいは実績原価から平均や適当な値を選択して設定いることがあります。
これでは、結果としての数値のみの比較になって、単なる報告のための原価になってしまい、コストダウンに役立つ情報にはなりません。生産現場と共有できる項目と基準値を持って進めるべきです。
具体的な項目としては、材料の単価や使用量、作業について設定される標準時間や標準の稼働率、余裕率など生産性に関する数値、そして単位時間あたりの加工費などがあります。

